大滝の草花


伊藤弘治さんからご提供いただきましたCDから編集しました。(2008年7月)

モジズリ (別名 ねじ花・ねじり花)
 この花の名前の由来は、平安、鎌倉時代の陸奥信夫地方(現在の福島県中通り地方)、
特産の絹織物 信夫捩摺(しのぶ もじずり)の文様(捩じり模様)から来ているそうです。
福島県福島市山口に信夫文知(文字)摺 (しのぶもちずり)遺跡があります。
 平安時代に詠まれた有名な和歌が有ります、百人一首(河原左大臣・源融)の
「みちのくの しのぶもじずり 誰ゆえに 乱れそめにし 我ならなくに」 です。

 源融(とおる)は、かの有名な『光源氏(ひかるげんじ)』のモデルと言われています。
光源氏は平安のプレイボーイとしても有名ですが、京の役人として東北陸奥(みちのく)の
塩窯(現在の宮城県塩釜)への赴任途中に福島のしのぶの里に立ち寄ったとされています。
このしのぶの里で庄屋の娘(虎女)と恋仲になり1ヶ月ほど暮らしたが、融に塩窯から迎えが
来て、結局二人の恋が成就することは無かったそうです。
 今なら赴任途中に1ヶ月も道草していたら、即刻首ですが、平安の頃は実にゆったりと時
が流れていたようですね、徒歩か牛車しかない時代ですから当たり前かもですね。。
 しかし、源融は、実際には陸奥国に赴任しない「遙任」*であったとされている文献もあり、
真相は平安ロマンの藪の中といったところです。
  *遙任(ようにん)…国司に任命されながら任地に赴任せず、実際は目代といわれる代理
              人を赴任させ税を徴収することを指します。
モジズリ (別名 ねじ花・ねじり花)
 花が捩れてネジを巻くように咲くことから「ねじ花・ねじり花」とも言われます。
ただし、捩れ方は右巻、左巻、巻かないもの等バラバラだそうで、遺伝の法則を無視した
咲き方をするそうです。
これは欄(ラン)の仲間で、花の一つ一つを見るとランの仲間だと判るそうです。
 この花の名前の由来を知ると源融の平安貴族の優雅さと、虎女の可憐さの両方を兼ね
備えているようで、実にいい花に見えてきますね。
 虎女と言う名前は、今の時代ではエッ虎???変な名前と思いますが、平安時代に日本で
実物の虎を見た人は存在せず、想像の動物で気品のある綺麗な動物と
考えられており、女性の名前として「虎(とら)」は好んで付けられたそうです。
 平安の昔、陸奥(みちのく)は、京の公家達にとって、今で言うエキゾチックな土地で憧れ
の地であったそうです。


信夫文知摺についてはこちらのホームページを参照してください。
芭蕉も訪れて俳句を詠んでいます。
ヤブカンゾウ (ニッコウキスゲの仲間)
ヤブカンゾウ と ヨツヅミ
ムラサキツユクサ (露草)
花は紫水色なのですが光の関係で白っぽく写っています。
栗の花
「ウマノミツバ」だそうです。
食べられない三つ葉で、この名前になったそうです。
三つ葉独特の香りも無く、毒を持っているので要注意です。

イボタノキ
秋には黒い実が生るそうです。(実は食べられるかどうか???)

どくだみの花
この花はユキノシタです
が、葉が判りにくいので私も初めは判りませんでした。
この花の葉は、写真中央右下の白い線が入ったものです。
うらしま草の花 (天南星の仲間)
菖蒲の後ろに、よもぎ(大滝名もちぐさ)の白い花
野アザミ
オニシモツケ

ヤマボウシ(山法師)
この木は「花水木」の親類だそうです。
「花水木」は「アメリカヤマボウシ」と言うそうです。
花はそっくりですが実が違います。ヤマボウシの実は下の写真のような実です。
大滝ではこの実を 『やまんが』 と呼んでいた記憶が有ります。
私も幼少に父に採ってもらって食べたのを思い出しました、薄甘い味だったような…。




アケビの花

ショウジョウバカマ
イヌタデ
タデは「タデ食う虫も好き好き」の蓼の事で
仲間の「タデアイ」は、藍染の藍の原料だそうです。
渡辺正義さん旧宅の井戸跡?
手前には「ミズナ(ウワバミソウ)」奥には「菖蒲」と「ユキノシタの花」が咲いています。



ユキノシタの群生
ユキノシタの葉を貼り薬として使っていた記憶があります。


岩カガミ
アケボノスミレ
タチツボスミレ
オトギリソウ
薬草だったように記憶しています。
ハシバミの花
赤いのが雌花、長い尾のようなものが雄花です(雌雄同株)
ハシバミの実は食べられます。私も子供の頃食べました。
私の食べたのは仲間の「ツノハシバミ」です、木の実のページに写真があります。
西洋ハシバミの実がヘーゼルナッツだそうです。

マンサクの花
雪解けを待たずに、まず咲くことから「まんず咲く→マンサク」の名前が付いたとか?
昔から豊年満作に例えられ縁起の良い花とされてきました。
かたくりの花
渡辺清治さんの家の裏の「せとの沢」の土手の斜面に沢山咲いていました。
今も有るかは、定かではありません。
福寿草の花
これも雪解け直ぐに咲く、縁起の良い花ですが、毒草です。
葭沢の通称「福寿草山」に咲いていましたが国道13号線の工事で消滅??
フキノトウ
言わずと知れた蕗の花です
これも雪解け一番に芽を出して花を付けます。
ギンリョウソウ(銀竜草)
これは私の家の小川を挟んだ裏山の土手に咲いていました。
子供の頃は、「幽霊の花」と言って不気味に感じていました。






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